blogみててやっててよかった! と思うとき

前にも考えたことあるけれども、これまでのニュースサイトや日記サイト群と違って、blogってのは無益な情報を仕入れることも多いけれど、有益な情報も仕入れることが多い。
特に、私の場合は書籍に関する情報をblogから仕入れることが多い。それも仕入れようと思って、じゃなくてたまたまみたらナイスな情報が紹介されてるんだ!
たぶんナイスな情報しか記憶に残ってないんだろうから、その分ムダ知識が裾野に広がってるんだろうけど。
ってのを、今回、id:d-sakamataさんからのトラックバックで、なんだろうと観に行ったら、そのトラバとは直接関係無いところで、

きょうはそのほか、結局買わなかったものの、後藤明生の遺稿集(『日本近代文学との戦い』柳原出版)が出たとか

わー、すげぇ、ヤバイ! 熱い! 絶対買う! 今日は書店閉まったから明日買う! クソ高いけれどもやったらすごいラインナップの講談社文芸文庫で『挟み撃ち』ISBN:4061976125*1にはまって以来の後藤明生好き。
こういうことがよくある。akarikさんとこで特に私がマークしていない超有名どころ以外の女性ファッション誌のアイドル情報と出会えたり、id:phenのとこで自分のスタンスを省みせられたり、もちろんいろんなblogでそういった情報との出会いがある。
トラックバックがこちらからのトラックバックを産みやすいのは私の場合そういったことがやたら多いからだ。
でもその分、こちらから有益な情報を提示できてるかと言えばねぇ…。
今日も「森田あつこ」関係で10000近いアクセスがあって、申し訳ないのでプロフィール載せてみたり。
あ、私信。文芸理論まわりを封印するようにお達しを受けたので、まぁ確かに一般読者は文芸理論なんか用いて読書せんわな、表だっては封印して、文章読本をはじめとした文章作法書(日常的な文章作法から小説作法まで)と、あらすじ本に関してちゃんとした研究してます。
前者は、その本自体の読者と、その読者が書くと想定した文章に対する読者の、大きく分けてその2読者を主に想定している。もちろんそこに「現実の」読者は接するわけで、その3読者の姿を見ていきたい。もちろん文章の価値判断規準とその規準を用いてどう評価するかというポイントの推移も見逃せん。
後者はあらすじ本にとりあげられるような「名作」「名著」に付与される権威ですね。作家の「代表作」ってどういうこと? ってのを恐らくジャーナリスティックであったり商業的、文壇的な様相が絡んで気持ち悪いところだけど、キモいの好きなんでやります。「教科書」にとりあげられる作品の規準ってのとは違う気がするなぁ。だって私は太宰治なら『晩年』所収よりかは断然『グッドバイ』所収の方がおもろいし好きだ。商業的に考えられた「名作」「代表作」はもちろんあって、でもそうじゃない要素もあるとしか思えんし、そこからはおもろい結果が予想されるんですよ。そして提示された「名作」「代表作」を読者は受容するわけですから。

*1:にしても、「この本を買った人はこんな本も買っています」にゴーゴリ『外套』とかがあるんならわかるけど、どうして大西巨人神聖喜劇』が? いや、どちらもすごい作品であることには変わりないけれども…。たぶん、『挟み撃ち』を買った人が少なくてあまりデータがとれてないんだろう。正岡子規歌よみに与ふる書』とか、私にとってはとてもナイス過ぎるセレクション。