かでなれおん『はだかのれおん』 撮影:シノヤマキシン 朝日出版社 ISBN:4255002835

シノヤマキシン名義でのあかるい写真集。かでなれおんが(早くも)脱いだ! というインパクトよりもシノヤマキシンがいつも以上に自信満々送り出すフルヌード写真集ということで注目を浴びたようだ。あとは「18歳の裸体」という売り方。そもそもかでなれおんって誰? って世間は認識か。
『アカルイハダカシノヤマキシン』というタイトルのつけ方が示すように、篠山紀信の権化であるシノヤマキシンはやたらとあかるいヌードを撮る。だいたいにおいてそのあかるさはスタイリッシュに結びつけられて、素材そのものを凌駕するシノヤマキシンワールドを繰り広げてしまう。
しかしこの写真集はひとあじもふたあじも違う。下手にリアルに撮ってしまうと生々しくて気味が悪いヌード写真集、代表格は菅野美穂のやつだけも、それをあかるさという作為でカバーし、アイドル的かわいさを断然に保っている。
だからといって先に挙げたような素材ぶっころしのキシンワールドというわけでもなく、そもそものかでなれおんのビジュアルのかわいさをとにかく保っていることが勝利の決め手だろう。ヌードとなると裸体全体を誇示するためにどうしても顔がおざなりになってしまいがちだけど、ちゃんと表情まで大ハズレなくバリエーションを持たせたのはさすがキシンと平身低頭。それならちゃんと紀信名義のアイドルグラビアもかわいさをだしてくれよたのむよ。
そもそも私がアイドルのかわいさを評価基準の上位に置いているからこういう印象になった。ちゃんと新刊でヌード写真集を買うのは初めてで、これからもしシノヤマキシンがアカルイハダカ系のスマートヌードにかわいさを保持できるのなら、次回作も大期待。
アイドルグラビア調で服を着ていない(着ていてもなぜか乳首のとこだけが破れている)というヌードグラビアが見事に破壊力を発揮した好例。