写真集の愉楽 上戸彩最新写真集について思う

写真集を買う楽しみのひとつとして福袋要素がある。普通の書店では立ち読みができないから、中身の出来がわからない。もちろん楽しみである以上に、写真集購入の際の最大リスクでもある。
だから写真集を買うときには、帯や表紙の切り込みカット、雑誌やウェブサイトに掲載された先行カットから内容を推測しなければならない。
まあ、気になったアイドルの写真集は中身の推測なんてお構いなしに即購入してしまうのだけど。やはり安いものではないのでリスクは減らすに越したことはない。


さて、参考となるものには、写真集のキャッチコピーやリード文、帯文句などといったものもある。
そこで焦点になりやすいのは、普段は着衣ばっかりのアイドルにおける「水着!」だ。
乳首も出さずに「ついにヌード!」といった傲慢な詐欺まがいの文句と同じように、チューブトップやパレオ、ホットパンツでがちがちに固めやがった上で「水着!」と吹聴なさる場合がある*1池脇千鶴星野真里は偉いよ。
期待するのは端的にこれはもうビキニであり、それ以前の布をまとった上で「水着!」だなんて言われると、怒りを通り越して悲しさという感情とはこのことかと思い知る。騙された自分への苛立ちもごまかしながら。
安倍なつみ『ナッチ』でのほとんど隠れた揚句くすんだビキニのどこが水着だ! とか、今は昔の内山理名の1stと2ndが好例で、前作でどこが水着だとぶちギレ金剛、セカンドでわずかながらのビキニでもまあいいかと納得してしまう感触がある。


上戸彩『Breath』は、宣伝のなかで「水着!」がインパクトのある文句であった。ながらく水着を披露しておらず今やトップアイドルとなった上戸彩が「水着!」である。歓喜爆発の一方で疑いの気持ちも張り裂ける。しかし「水着!」である。いやいやまたまた騙されるかもしれない。だが「水着!」である。
というわけで即購入。


「水着!」は嘘ではない。たしかに水着ではある。嘘はつかれていない。悪いのは期待をしすぎた自分だろう。


ブラは水着でも上にシャツを羽織り露出は控えめ、そして下ビキニは皆無、短パンなんかでごまかすのか。たしかに水着なのだが、これを「水着!」として売り出すのか。


写真集自体は、ぼやけているカットが圧倒的に多いことに目をつぶれば、上戸彩の強力な武器であるバカでかく見える胸がクローズアップされているし、さまざまな表情、だけではなく、さまざまな顔が見られて嬉しい。白いキャミソールワンピースで舞うカットには爽やかながら少女的エロさが満ちている。
「水着!」という期待がなければ、上戸彩好きとして喜びに満ちた感想を持てたはずなのに。
「水着!」に過度の興奮に乗せなければ、あややファンなら買って損はないレベル。

上戸彩20歳写真集「Breath」

上戸彩20歳写真集「Breath」

今日売りの『FLASH』に未収録カット。本編も似た雰囲気ですわよ。

*1:もちろんチューブトップなどにも独自の味わいはある。チューブトップでぎゅうぎゅうに押し込まれはみ出してきた乳房肉や、パレオからのぞくアンダービキニ、ホットパンツだからと恥じらいが薄れついつい活動的になったお蔭様の生命感ほどばしるフトモモに尻、などなど。