市川由衣 『iCupid3月号』 撮影・塚田和徳 発行・ユニークデジタル

上の能書きで「写真集を通して…」などと書いていきなり一回目が雑誌のグラビアを扱ってしまう。これは市川由衣というアイドルを観る上で、重要なグラビアだという感想を持ったからだ。
彼女に限らず、出たてのアイドルは同じような表情しか作ることはできない、という人が多い。市川由衣で言えば、ちょうどこの『iCupid3月号』の表紙のような笑顔が多い。もしくは同誌11ページのようなちょっとすましたような顔がほとんどだ。
しかしこの他のページでは今までになかった表情を見せてくれている。どんなにすました顔をしようとしても、どうしてもにじみ出てしまう無邪気さ。仕方もない、つい先日(2月10日)に16歳の誕生日を迎えたばかりだ。むしろその無邪気さよりも、年に似合わないスタイル(B84、W55、H84)に注目が集まっていた。無邪気さとスタイルのアンバランスが彼女の魅力と捉えられてきた。
それがこのグラビアの後半の2枚、17、18ページの市川由衣からは大人の色気をかもし出す感じさえ受ける。特に18ページの彼女は母性とも思える暖かさを底にただえているのだ。今までの笑顔に比べると、ややぼたっとした印象を受ける。それは全然否定的な意味ではなく、全く新しい魅力を市川由衣というアイドルがモノにしたということの証明であるのだ。
だからといって、今までのウリであった無邪気さとそのスタイルに変わりは無い。むしろ新たなファン層を開拓しえる芳醇な材料として歓迎したい。