綿矢りさ、芥川賞の裏を探るひとたち

本日もまだまだ熱は覚めやらないであろう綿矢りさ。書店では早速特設コーナーが設けられ、というか芥川賞直木賞の時は作られるんだけど、今回はかなり大きめなコーナーになってるとこが多い。しかも大胆に売れています。『インストール』が36万部ぐらいでしょ、これってバカ売れもバカ売れのレベルだからなぁ。『蹴りたい背中』も爆発的に売上げを伸ばしそうな予感。
金原ひとみ蛇にピアス』よりも『蹴りたい背中』のほうが売れてる印象。しばらくウォッチしてたところ、中高生とかが手に取るのは後者の方が多い様子。綿矢自身は「狭い世界を書いたのに」みたいなことを言ってたけど、射程はけっこう広いと思う。顔からでも小説を手にとることは誰も責めることはできないし、それで本を手に取る人が増えるんならそれはそれでいいんじゃないか、と。
新聞とかじゃあ別に話題作り云々言ってないし、サトエリとか矢部美穂とかに対抗意識を燃やされようが全く問題無いんだけど、やっぱいろんなタブロイド東スポ、ウェブサイトじゃ話題作りの側面をでっかくとりあげてる。新聞とか個人的なものから遠ざかるほど村上龍陰謀説を紹介しているけがある。ウェブサイトはいろいろと邪推してて読んでて面白い。そういやなんで綿矢ってペンネームにしたんだろ。画数説は聞くけども。(下コメントのサイトにより、同級生の苗字からいただいたということが定説の模様です) 山田梨沙さんとしては2月1日が誕生日ですね。
京極夏彦江國香織は順調に売れてる様子、いつもどおり。そういや『どすこい(仮)」のとき、やたらめったら分厚い本を片手にレジに並ぶおばさま方にびびった記憶がある。サイン会とか熱狂的なファンが多いみたいですね。和服に指開き皮手袋、男だなぁ。
そういえば永江朗リリー・フランキーが『ブンガクだJ』ISBN:4900779539での対談の中で、

(J文学に美女が出てきたら、)はじめてJは燃えますよ。Jとは全然関係ないところで火が付くと思う

って言ってるのが1999年当時。その2年後2001年に綿矢りさが『インストール』で颯爽とあらわれ、確かにJとはまたは文学畑とは関係ないところで強烈に盛りあがった。もちろん「J」の方面でも盛り上がってたけど。それまでも一時期新人賞が美人で埋められた時期があったんだけどそんな文学畑以外にはそこまで話題にはならず。やっぱり綿矢りさはウェブの申し子っぽいテンションでブンガク畑以外からの支持が爆発した印象だ。「はじめてJは萌えますよ」ってな感じか。
この本の中で、永江朗京極夏彦アニキの指開き皮手袋ことドライビンググローブについて言及しています。永江朗には諸手をあげて賛同するわけじゃないけどやっぱ影響はすごく受けてる気がする。