世相、あらすじ本ブーム
去年から名作要約本ブームが続いてますね。これまでもぼつぼつと出てはいたけど、中継出版の『あらすじで読む日本の名著』が去年の6月ごろに出たのが今回のブームの走りになると思われる。まー齋藤孝の日本語ブームから流れてる面も大きいはず、この人が日本の名作をとりあげまくったからな。
- 『あらすじで読む日本の名著』小川義男 楽書ブックス ISBN:4806118206
- 『あらすじで読む日本の名著 No.2』小川義男 ISBN:4806119083
- 『あらすじで読む日本の名著 No.3』小川義男 ISBN:4806119415
- 『要約世界文学全集1新潮文庫』木原武一 新潮文庫 ISBN:4101336210
- 『要約世界文学全集2新潮文庫』木原武一 ISBN:4101336229
- 『世界の名作文学案内―これだけは読んでおきたい』三木卓 集英社 ISBN:4082880836
- 『打ちのめされるようなすごい小説』富岡幸一郎 飛鳥新社 ISBN:4870315599
- 『あらすじダイジェスト―教養が試される名作70』明治書院企画編集部 幻冬社ISBN:4344004191
- 『これだけは読んでおきたい日本の名作文学案内』笠原秀など 集英社ISBN:4082880828
- 『あらすじダイジェスト―世界の名作100を読む』永塚けさ江 幻冬社ISBN:4344004485
- 『子どもに読ませたい世界の名著―あらすじで読むベスト26』三浦朱門 あうん ISBN:4901318217
- 『中学入試にでる名作100―最前線情報』坂元純 講談社 ISBN:4062088304
ざっとあげてもこれだけある。ほかにも、名著案内系が豊富に出てますね。けっこうおもろいなと思ったのは、
- 『図説 5分でわかる日本の名作』本と読書の会 青春出版社 ISBN:4413006623
登場人物の人間関係を図解してくれてます。
こういうのって、知ったかぶりをするためにみんな買うのか。教養主義って頑張ってるな。もちろんここからオリジナルへと行ってくれる、という大義名分はあろうとも、やっぱ楽に情報を知りたいという願望が強いんだろう。私もそう。
そろそろ「萌える日本文学史」とか出そう、…出ないか。日本の読者史をかましたのは前田愛、ヨソではヤウスが「挑発としての文学史」で読者史かましたけど、萌えという視点で文学史を説いたのはいまんところみたことない。