お厚いやつら

お厚いのがお好き?」のまとめは昨日[id:siken:20040319#1079672306]。
やりそうでやってないのが所謂日本の古典たち、『徒然草』に『源氏物語』あたり。クロード=レヴィ・ストロース『哀しき熱帯』ISBN:4121600045ウンベルト・エーコ薔薇の名前ISBN:4488013511らへんも好きそうだったのに。どうせならジョイスフィネガンズ・ウェイクISBN:4309462340がなんと文庫で完訳されたんだからとりあげる暴挙にでてくれたなら。
要望は尽きないけれども、もうこの番組は終わりました。最後は見事自己否定を成し遂げて終わろうとした。簡略化された書物など人間の思考停止を招くだけじゃ! でも、アリtoキリギリス石井が「この番組をみたあとで取り上げた本を買う」みたいなセリフを口にした。否定をしたあとに視点をずらしての論展開へ。まさしくウィトゲンシュタイン! とにかく、「この番組をみたあとで取り上げた本を買う」ことへと繋がれば楽しい。
現代人は「時間が無いから厚い本を読まない」ってなわけじゃないだろう。メンドイことに「時間の無さ」を貼り付けてるに過ぎないんじゃないか。「時間が無い」ってのはワイルドカード! いや、もしかしたら「時間の無さ」と「めんどくささ」ってのは等しいのかもしれないや。
あらすじ本ブーム[id:siken:20040314#1079223537]をやや先取りして同時進行してきたこの番組の終わりと、そのブームの陰りが重なったことも感慨深い。
あらすじ本とブックガイドとマニュアル本はそれぞれ性格を異にしている。