晴れて『蹴りたい背中』が「世界名作」へ!

今日9月17日19時より、日テレ系列で「あらすじで楽しむ世界名作劇場」という番組が放送される。「世界名作」のダイジェストを様々な手法で視聴者に理解してもらおうという企画、とのこと。ラインナップは以下の通り。

太宰治人間失格』 主演:ウエンツ瑛士
アレクサンドル・デュマモンテクリスト伯』 主演:千原ジュニア
ティーブンソン『ジーキル博士とハイド氏』 主演:カンニング竹山
トルストイアンナ・カレーニナ』 主演:ウド鈴木
綿矢りさ蹴りたい背中』 主演:渋谷飛鳥
芥川龍之介地獄変』 主演:市川春猿

だれかが名作と言い出してしまえばそれは名作なんだ! 「世界名作」なのだよ!
というわけで、綿矢りさ蹴りたい背中』は無事に「世界名作」に入ることができました*1。ありがとうございます。
「名作」が作られるメカニズムの一端を見届けることができ、幸せの極みであります。綿矢りさも面白がって実写化を許可したんだろうか。映像化の権利は出版社でしたっけ。そんな実写化の詳細は番組公式サイトに記されておりました。

芥川賞を史上最年少で受賞した綿谷りさの『蹴りたい背中』を初映像化!16歳の女子高生の淡く切ない恋愛感情を女優・渋谷飛鳥が演じる。脇を固めるのは載寧龍二と、あの…ハリセンボン!演技派女優と個性派女優(?)がぶつかり合う異色青春ドラマがここに誕生!?
http://www.ntv.co.jp/meisaku/program/index.html

なるほど、綿谷りさという新人作家の小説だったのか、という皮肉は置いておいて、「淡く切ない恋愛感情」と見事に恋愛ドラマとして仕立て上げられそうで、ウキウキしてきた。
綿矢りさの作品としては上戸彩主演の『インストール』以来の実写化。黒歴史にならないことを祈りつつもウキウキが止まらない。
http://www.ntv.co.jp/meisaku/」 番組公式サイト
録画予約。
にしても、あらすじ本というジャンルは長生きですね。「潜在的なニーズ」によりブーム後も定着したと見ていいんでしょうか。そもそも日本文学辞典の類も、あらすじ本といえばあらすじ本か。
2003年から続くあらすじ本ブーム。id:siken:20040117#1074273406

*1:ちなみに前回の紹介作品は、ドストエフスキー罪と罰』、カフカ『変身』、尾崎紅葉金色夜叉』、デフォー『ロビンソン・クルーソー』、太宰治新釈諸国噺