すぎやまこういち「失言非難報道の花盛り憂う」産経新聞談話室

魔法騎士レイアース』の音楽を担当されたことでお馴染みの作曲家すぎやまこういちが、今日10月5日付の産経新聞「談話室」に読者として投稿した文集がなかなか素敵だな、と思って。
本来は事実である可能性のある指摘であっても、発言のタイミングや表現、発言者の立場によって「失言」と非難報道されることは、世の「事実」を隠し国民の判断を誤らせる、という投稿でした。
たぶん、中山成彬国土交通大臣の失言報道でピークに達した想いが投稿に結び付いたんじゃないかなあ、と推測します。
確かに、「日本は単一民族」という言葉だけ見れば事実でないことは通念上でも明らかで、そりゃ失言だなあ、と引いてしまう。「日教組の強い大分の学力は低い」という発言も、「日教組が強い」と「大分の学力は低い」というデータと双方の因果関係が裏打ちされる信憑性ある解説がない限り、事実とは断言できない。
でも、「日教組はがんだ」という発言は、中山の主観に基づくしかない言い回しだよなあ。事実ではない! と批判したところでどうにかなる問題じゃなく、侮辱だ! って怒るべき言い方と捉えた方が妥当な気がします。
とりあえずは、日教組がどんな活動をしていて、どんなメリットとどんなデメリットがあるのか、マスコミ様にはその辺りを報道してもらいたいなあ、と願います。
中山前大臣の人間性や主観に、いやしくも大臣としての配慮があるとは思えませんでしたが、内心、もっと言え言え言いづらいこと言っちゃえという気持ちもありました。
とはいえ、それが単なる失言非難報道で終わっちゃ面白くありません。彼の「失言」がいかに「事実」と異なるのか、非難する側には証明してもらいたいなあ。そしてマスコミにも報じてもらいたい。それによって世の中の事実誤認が減るならばいいことじゃないの。日本は単一民族じゃないよ、って通念ももしかしたら未だ通じていない人たちがいたかもしれない。そんな人たちに、失言でプライドが受けた傷と引き換えにと言ったらアイヌ民族の方々に失礼だけれども、アイヌ民族の存在と日本の民族だよってことを知らせる好機になった可能性もある。現にうちの愚妹はこの報道で日本にはアイヌ民族もいるんだよってことを認識したようです。確実に一人には伝えられたんだよ。


だからこの際、日教組の皆様も、いかに日教組が日本に寄与した組織かということを「事実」に則して、マスコミでばんばん主張してくださいね! マスコミもちゃんと「事実」である裏付けをとって報道してあげてくださいね! 日教組の歴史や活動履歴も「事実」に基づいて日本国民に伝えてくださいね! このまま報道の陰に隠れていくなんてナンセンスですよ! よろしくね!