読書論

「下妻物語」「キューティーハニー」感想リストアップ 続き

[id:siken:20040602]の続きです。 相変わらず、「下妻観たい!」「明日観に行きます!」というのは除外、また、原作を読んだというのも除外しています。ご了承ください。「感想」もしくは「分析」あたりをリストアップしていきます。 「下妻物語」 6/2 続き …

はてなダイアリー内「下妻物語」レビュー・感想一覧 パブリック版

ハニーと同じく、言及のなかで「観に行く」や記者会見の模様などを除外した、感想やレビューだけをリストアップしてみる。 「早くも今年最高」のように大絶賛する人が多いことが特徴のようだ。バイク投げが無いことに対して憤慨する方多数。 5/29分 封切り日…

はてなダイアリー内「キューティーハニー」レビュー・感想一覧 パブリック版

「ハニー見たい」「これから観に行く」などをリストから除外して、観た感想だけをリスト化しました。ジェネジャンのときに懲りた[id:siken:20040426#1082951702]はずなのに…、めんどうだけど楽しい。はてなキーワードの「キーワードを含む日記」が本当にデー…

解釈と名作と感想と評価*1

あるテキストは読者の解釈に開かれている。とはいえその読者の解釈は無際限に自由なわけではなくて純粋にリベラルな読みは成立しようがない。というのも読者は社会通念、思想、習慣、言語などなどなどに意識的にしろ無意識的にしろ読みを縛られてしまうから…

どくしょかんそう文

「いやあ〜よかったヨカッタってゼンゼンよかねェー!」の『蹴りたい背中』感想文を読んで、そーだよなー世の中の感想文ってあらすじ並べ立てるか評論になっちゃってんかどっちかやなーほとんど、と思った。普段読書してて思うのは共感とツッコミと意外性の…

先行する知識

ほとんど先行する知識が無い場合は、テクストを普遍的・常識的に(と思ってる形で)読もうとするだろうので、解釈はあるベクトルへと収束する傾向がみられると思われる。解釈の幅は一番広いはずなのに、実際には破天荒な解釈は生まれにくい。 んで、ある程度…

作者の意図

バルトが揶揄的に「作者の死」を宣言しても、まぁ実際は作者*1は死んでなんかいなかった。今でも読書の基本はその文章に何が書かれているか、何を意味しているか、つまり結局は作者の意図を探ることに集約する。 でも、作者の意図とは関係なく、書かれた文章…

「僕らにとって批評は必要だ」

「群像」2003年8月号の田中和夫×永江朗×陣野俊史の座談会。永江朗からの影響は前に何度か書いた。陣野俊史は「クイックジャパン」の渋さ知らズレポですっげーと思って…、という以前に本人の授業を受けておりました。授業中、ヨタ話で生徒の反応があまりに悪…

綿矢りさと読書論のはざまで 2

まぁ大学の書庫は大宅壮一文庫と違ってコピーも安くナイスですねー。というわけで集めた資料↓ (順不同・番号は便宜上) 綿矢りさ『インストール』での文藝賞受賞コメントと選評(「文藝」2001冬号) 綿矢りさと保坂和志の対談(「文藝」2002春号) 綿矢りさ…

北川景子と読書と

「美少女戦士セーラームーン」実写版で火野レイことセーラーマーズを演じる北川景子さん(1986年生 17歳)、彼女は一部ファンの間で「読書家」として有名だ。 「(どの作家が好きかとの問いに)三浦綾子さんの本が好きですね。それと最近は司馬遼太郎さんの…

「83年組」、さもありなん。ありゃそういやウチの妹君も1983年生まれ。

「Culture Vulture」([id:d-sakamata:20040120])参照。 く、く、く、確かに83年組とかなんとか言われそうだなぁ。こういうのってたまたまなんじゃないの? と申すのは野暮。ゆとり教育が本格化した世代だよな。小学校低学年から理科社会が「生活科」として…

綿矢りさは誰と比較すると面白いんだろう

とりあえず、綿矢りさが『インストール』で文藝新人賞受賞した「文藝」とその次の季節、チャット対談とやらをしてる「文藝」、そして平野啓一郎が『日蝕』で芥川賞をとったときの選評「文藝春秋」、若手作家紹介みたいな企画をしてた2年位前の文芸誌いくつ…

ふと気付いたこと

さーてそろそろ卒論ば書こうかい…ときばったところ、今回の論文にはあんま関係ない断片が浮かんだのでとりあえずメモ。どこかでだれかが言ってそうだけど。 作者とはテクストなどから読者によって解釈される像である。 あれ? つまりはやっぱり規定概念って…

読書論の問い立て

さあ卒論書こっかなー、というところで痛感したんだけど、読書論ってもんはとにかく問いがたてづらい。いや、単に問いを立てるだけなら簡単なんだけど有効な問い立てとなると途端に窓口を閉ざす。 まず、読書論という確立されたジャンルがないのが一因に挙げ…